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アリアドネの糸

111_2『アリアドネの糸』
ハビエル・ソビリーノ文
エレナ・オドリオゾーラ絵
宇野和美訳
光村教育図書
本体価格 1500円

お父さんに叱られて、家をとびだしたアリアドネ。何気なくポケットに入っていた糸だまをとりだし、ポーンとけりました。糸はほどけて、木にからみついてブランコになり、綱渡りの綱になり、傘になり……。自在に形をかえる糸で遊んだアリアドネが最後に行きついたのはおうちの前。こんがらかったアリアドネの心の糸は、無事ほどけるのでしょうか。

幼稚園に行くか行かないかのころ、暗くなる前に帰ってきなさいと言われていたのに、夢中で遊ぶうちに気づくとあたりが夕闇に包まれていて、あわてて帰ったものの、「暗くなる前に帰るやくそくだったでしょ。帰りたくないなら、お外の子になりなさい」と、母にしめだされ……心細かったそんな思い出が、訳しながらふっとよみがえってきました。
シンプルながら奔放な線と大胆な余白で、子どもの悲しみに静かによりそうオドリオゾーラの世界をお楽しみください。

編集担当のYさんが苦労されていたのが紙。「原書と同じような紙がなかなかないんです!」と、白さの加減とインクののり具合(しずみ具合?)を確かめながら、さんざん選んでこの紙になりました。印刷のことは編集者さんにおまかせなのですが、そうやって少しでもよい本にしようと尽力していただけるのはとてもありがたく、うれしいことでした。

昨年後半から年明けまで目の回るような日々が続き、久しぶりのブログになりました。
ご感想など、どうぞお寄せくださいね。


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